「ドバイ不動産は税金がかからないって本当?」「日本に住みながら投資したら、税金はどうなるの?」
ドバイは「タックスヘイブン」として知られ、所得税や固定資産税がゼロという魅力的な税制を持っています。しかし、日本居住者がドバイ不動産に投資する場合、知っておくべき注意点もあります。
この記事では、ドバイ不動産投資にかかる税金の全体像を解説します。購入時・保有時・売却時それぞれの税金、日本居住者の場合の課税関係、そして節税のポイントまで詳しくお伝えします。
ドバイ不動産の税金は、日本と比べると圧倒的に有利です。ただし「税金ゼロ」という言葉だけを鵜呑みにせず、正確に理解することが大切です。
目次
ドバイ不動産投資の税金【結論】
まず結論からお伝えします。ドバイ不動産投資における税金は、日本と比較して大幅に有利です。
ドバイ不動産の税金まとめ
【かからない税金】
- 所得税:0%
- 固定資産税:0%
- キャピタルゲイン税:0%
- 相続税・贈与税:0%
【かかる費用】
- DLD登録料:物件価格の4%(購入時のみ)
- VAT(付加価値税):5%(商業物件の賃料等)
ただし、日本居住者の場合は日本での課税が発生します。この点を正しく理解した上で投資判断をすることが重要です。
ドバイでかからない税金
ドバイ(UAE)では、不動産投資に関連する多くの税金が免除されています。これがドバイ不動産投資の最大の魅力の一つです。
所得税:0%
UAEには個人所得税が存在しません。不動産の賃貸収入に対しても、UAE国内では課税されません。
日本で年収1,000万円の賃貸収入があれば、所得税・住民税で約300万円以上の税負担が発生します。しかしドバイ居住者であれば、この税負担がゼロになります。
固定資産税:0%
日本では毎年、固定資産税・都市計画税として評価額の1.4〜1.7%程度を支払う必要があります。
ドバイには固定資産税が存在しないため、物件を保有しているだけでは税金がかかりません。これは長期保有において大きなメリットとなります。
1億円の物件を日本で保有すると、固定資産税だけで年間100万円以上かかることも。ドバイではこれがゼロなので、保有コストが大幅に下がります。
キャピタルゲイン税:0%
不動産を売却して利益が出た場合、日本では譲渡所得税がかかります。
- 短期譲渡(5年以下):39.63%
- 長期譲渡(5年超):20.315%
ドバイにはキャピタルゲイン税がないため、売却益に対する課税はありません。1億円の利益が出ても、UAE居住者であれば税金はゼロです。
相続税・贈与税:0%
日本の相続税は最高55%、贈与税も最高55%と非常に高率です。
UAEには相続税・贈与税が存在しないため、不動産を次世代に承継する際の税負担がありません。資産承継を考える富裕層にとって、これは大きなメリットです。
ドバイでかかる税金・費用
「税金ゼロ」と言われるドバイですが、不動産取引に関連していくつかの費用は発生します。
DLD登録料:物件価格の4%
不動産購入時に、DLD(Dubai Land Department:ドバイ土地局)への登録料として物件価格の4%を支払います。これがドバイ不動産購入における実質的な「税金」に相当します。
例えば、200万AED(約8,400万円)の物件を購入する場合、DLD登録料は8万AED(約336万円)となります。
DLD登録料の内訳
- 登録料:物件価格の4%
- 管理手数料:約580AED
- 発行手数料:約250AED
※新築・中古ともに同じ料率
日本の不動産取得税(固定資産税評価額の3〜4%)と比較すると同程度ですが、日本ではこれに加えて登録免許税(2%)や印紙税もかかるため、総合的にはドバイの方が有利です。
VAT(付加価値税):5%
2018年からUAEでは5%のVAT(付加価値税)が導入されています。ただし、不動産取引への影響は限定的です。
VATがかからないもの:
- 居住用不動産の売買
- 居住用不動産の賃貸(最初の賃貸)
- 土地の売買
VATがかかるもの:
- 商業用不動産の賃貸
- ホテル・サービスアパートメントの短期賃貸
- 不動産関連サービス(管理費、仲介手数料など)
一般的な居住用物件への投資であれば、VATの影響はほとんどありません。
法人税:9%(2023年〜)
2023年6月から、UAEでは法人税が導入されました。
- 年間課税所得375,000AED以下:0%
- 年間課税所得375,000AED超:9%
ただし、個人での不動産投資には法人税は関係ありません。法人を設立して不動産事業を行う場合のみ対象となります。
また、フリーゾーン法人は一定の条件下で法人税免除を受けられます。
法人税が導入されたとはいえ9%です。日本の法人実効税率約30%と比べると、依然として大きな差があります。
日本居住者がドバイ不動産投資をする場合の税金
ここが最も重要なポイントです。日本に住みながらドバイ不動産に投資する場合、日本での課税は免れません。
賃貸収入に対する課税
日本居住者は「全世界所得課税」の対象です。つまり、ドバイで得た賃貸収入も日本で申告・納税する必要があります。
課税の仕組み:
- ドバイでの賃貸収入 → ドバイでは非課税
- 日本での確定申告 → 不動産所得として課税(所得税+住民税)
日本の所得税率は累進課税で最高45%、住民税10%を加えると最高55%の税率となります。
売却益に対する課税
ドバイ不動産を売却して利益が出た場合も、日本で譲渡所得税がかかります。
| 所有期間 | 税率(所得税+住民税+復興特別所得税) |
|---|---|
| 5年以下(短期) | 39.63% |
| 5年超(長期) | 20.315% |
例えば、1億円で購入した物件を1.5億円で売却した場合(5年超保有)、売却益5,000万円に対して約1,016万円の税金がかかります。
二重課税の問題
ドバイでは税金がかからないため、二重課税は発生しません。これは逆にデメリットにもなりえます。
なぜなら、日本と租税条約を結んでいる国で税金を支払った場合、外国税額控除によって日本での納税額を減らせます。しかし、ドバイでは税金を支払わないため、この控除を受けられません。
日本に住みながらドバイ不動産に投資する場合、「ドバイでは税金ゼロ、でも日本では課税」という点を理解しておくことが大切です。
ドバイ移住した場合の税金メリット
ドバイの税制メリットを最大限に活かすには、ドバイに移住して税務上の居住者になる必要があります。
日本の非居住者になる条件
日本の税法上「非居住者」となるには、以下の条件を満たす必要があります。
- 日本国内に住所を有しない
- 日本国内に1年以上居所を有しない
- 生活の本拠がドバイにあると認められる
単にドバイにビザを取得しただけでは不十分です。実際にドバイで生活し、日本との関係を整理する必要があります。
UAE税務居住者証明(Tax Residency Certificate)
UAEの税務居住者であることを証明するTax Residency Certificateを取得することで、正式にUAEの税制が適用されます。
取得条件:
- 有効なUAE居住ビザを保有
- 過去12ヶ月で183日以上UAEに滞在
- UAEでの銀行口座保有
- UAEでの住居証明
移住による節税シミュレーション
年間賃貸収入1,000万円のケースで比較します。
| 項目 | 日本居住者 | ドバイ居住者 |
|---|---|---|
| 賃貸収入 | 1,000万円 | 1,000万円 |
| 所得税・住民税 | 約280万円 | 0円 |
| 固定資産税 | 対象外 | 対象外 |
| 手取り収入 | 約720万円 | 1,000万円 |
| 差額 | 年間約280万円の差 | |
10年間で約2,800万円の差が生まれます。高収入の投資家ほど、このメリットは大きくなります。
ドバイ移住による節税効果は非常に大きいですが、生活拠点を移すという大きな決断が必要です。単なる節税目的だけでなく、ライフスタイル全体で検討することをお勧めします。
日本とドバイの税金比較一覧
不動産投資に関連する税金を日本とドバイで比較します。
| 税金の種類 | 日本 | ドバイ |
|---|---|---|
| 所得税 | 5〜45%(累進課税) | 0% |
| 住民税 | 10% | 0% |
| 固定資産税 | 1.4% | 0% |
| 都市計画税 | 0.3% | 0% |
| 不動産取得税 | 3〜4% | 0% |
| 登録免許税 | 2% | 0% |
| DLD登録料 | − | 4% |
| 譲渡所得税(短期) | 39.63% | 0% |
| 譲渡所得税(長期) | 20.315% | 0% |
| 相続税 | 10〜55% | 0% |
| 贈与税 | 10〜55% | 0% |
| 消費税/VAT | 10% | 5% |
| 法人税 | 約30% | 9% |
購入時のコストはほぼ同等ですが、保有時・売却時・承継時の税金で大きな差が生まれます。
ドバイ不動産投資と税金のポイント
ドバイ不動産投資を検討する際の税金に関する重要ポイントをまとめます。
1. 居住地によって課税が変わる
最も重要なポイントは、あなたがどこに住んでいるかによって課税関係が決まることです。
- 日本居住者 → 日本で課税
- ドバイ居住者 → ドバイで課税(=ほぼゼロ)
「ドバイの物件だから税金がかからない」というわけではありません。
2. 長期保有でメリットが増大
ドバイ不動産には固定資産税がないため、長く持つほど日本との差が広がります。
日本で1億円の物件を10年保有すると、固定資産税だけで1,000万円以上かかる可能性があります。ドバイではこれがゼロです。
3. 出口戦略を考える
日本居住者として売却する場合、譲渡所得税がかかります。しかし、将来ドバイに移住してから売却すれば、キャピタルゲイン税はゼロです。
購入時点から出口(売却・承継)まで含めた税金対策を考えることが重要です。
4. 専門家に相談する
国際税務は複雑です。特に以下のケースでは、必ず税理士など専門家に相談してください。
- 高額物件の購入を検討している
- 移住を検討している
- 法人での購入を検討している
- 相続対策を考えている
税金の最適化は投資リターンに大きく影響します。物件選びと同じくらい、税務戦略も重要だと考えてください。
不動産投資ビザと税金の関係
ドバイ不動産を購入すると、金額に応じて居住ビザを取得できます。このビザがあれば、UAE税務居住者への道が開けます。
プロパティビザ(3年)
条件:75万AED(約3,150万円)以上の物件購入
- 3年間有効の居住ビザ
- 更新可能
- 配偶者・子供も帯同可能
ゴールデンビザ(10年)
条件:200万AED(約8,400万円)以上の物件購入
- 10年間有効の長期居住ビザ
- 更新可能
- UAE入国スタンプ不要
- 家族全員の帯同可能
- 国外滞在期間の制限なし
詳しくはドバイ・ゴールデンビザの取得方法をご覧ください。
ゴールデンビザがあれば、UAE税務居住者になるための条件を満たしやすくなります。税金面でのメリットを重視するなら、200万AED以上の物件購入を検討する価値があります。
よくある質問(FAQ)
Q. ドバイ不動産の購入時にかかる税金は?
購入時に「税金」という名目でかかるものはありません。ただし、DLD登録料として物件価格の4%を支払う必要があります。これが実質的な取得コストとなります。その他、仲介手数料(中古物件の場合2%)、管理手数料などがかかります。
Q. 日本に住みながら投資したら、節税になりますか?
残念ながら、日本居住者のままでは大きな節税にはなりません。ドバイでの所得も日本で課税対象となるため、日本の不動産投資と同様の税負担が発生します。ただし、固定資産税がかからない点、将来の出口戦略次第では有利になる点はメリットです。
Q. 確定申告は必要ですか?
日本居住者がドバイ不動産から賃貸収入を得る場合、日本での確定申告が必要です。「国外財産調書」の提出義務が生じる場合もあります(年末時点で5,000万円超の国外財産を保有している場合)。必ず税理士に相談してください。
Q. 相続税対策としてドバイ不動産は有効ですか?
日本居住者が亡くなった場合、ドバイ不動産も日本の相続税の対象となります。「海外に資産があれば相続税がかからない」というのは誤解です。ただし、相続人がドバイ居住者の場合など、条件によっては税負担を軽減できるケースもあります。専門家への相談をお勧めします。
Q. 法人で購入した方が税金は有利ですか?
ケースバイケースです。UAE法人で購入すれば法人税は9%(または条件により0%)ですが、日本の親会社や個人への配当時に日本で課税される可能性があります。法人スキームは複雑なため、必ず国際税務に詳しい専門家に相談してください。
Q. ドバイに移住すれば本当に税金ゼロになりますか?
正式にUAE税務居住者となり、日本の非居住者となれば、ドバイ不動産からの収入・売却益に対する税金はゼロです。ただし、日本の非居住者となるには厳格な条件があり、単にビザを取得しただけでは不十分です。また、出国税(1億円以上の資産に対する未実現利益への課税)の対象となる可能性もあります。
まとめ:ドバイ不動産と税金の全体像
ドバイ不動産投資における税金について、重要なポイントをまとめます。
ドバイ不動産の税金まとめ
【ドバイの税制】
- 所得税・固定資産税・キャピタルゲイン税・相続税がゼロ
- 購入時のDLD登録料4%が実質的な税負担
- 法人税は9%(2023年〜)
【日本居住者の場合】
- 賃貸収入・売却益は日本で課税
- 「ドバイの物件=税金ゼロ」ではない
- 確定申告が必要
【税金メリットを最大化するには】
- ドバイに移住しUAE税務居住者になる
- ゴールデンビザ取得が有力な選択肢
ドバイ不動産は税制面で非常に魅力的ですが、日本居住者のままでは限定的なメリットにとどまります。将来の移住も視野に入れて検討することで、より大きな税務メリットを享受できます。
税金の詳細は個人の状況によって異なります。投資を検討される際は、必ず税理士などの専門家にご相談ください。
ドバイ不動産投資の全体像については、ドバイ不動産投資の完全ガイドで詳しく解説しています。
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