「税金の安い国に移住したい」「海外移住で節税はできるの?」——日本の重い税負担に悩む方にとって、税金の安い国への移住は現実的な選択肢になっています。この記事では、所得税・法人税・相続税の観点から税金が安い国をランキング形式で紹介し、移住時の注意点まで詳しく解説します。
目次
税金が安い国への移住が注目される理由
まず、なぜ税金の安い国への移住を検討する人が増えているのか、背景を確認しましょう。
日本の税負担の実態
日本の主な税金
- 所得税:最高45%(累進課税)
- 住民税:一律10%
- 社会保険料:約15%(会社員の場合)
- 消費税:10%
- 相続税:最高55%
- 法人税:約30%(実効税率)
→ 高所得者は収入の半分以上を税金・社会保険料で失う
年収1,000万円の場合、税金と社会保険料で約300万円以上が引かれます。年収が上がるほど税率も上がるため、富裕層ほど海外移住のメリットが大きくなります。
日本は所得税と住民税を合わせると最高55%。世界的に見てもかなり高い税率です。これが富裕層の海外移住が増えている理由の一つですね。
税金が安い国ランキング【総合】
所得税、法人税、相続税、生活のしやすさを総合的に評価したランキングです。
第1位:UAE(ドバイ)
UAE(ドバイ)の税制
- 所得税:なし(0%)
- 住民税:なし
- 相続税・贈与税:なし
- キャピタルゲイン税:なし
- 法人税:9%(2023年導入、フリーゾーンは優遇あり)
- 消費税(VAT):5%
メリット:所得税ゼロで手取りが大幅に増加。治安が良く、インフラも充実。日本との時差5時間でビジネスしやすい。
デメリット:夏は酷暑。物価は品目によって日本より高いものも安いものもあるが、総じて日本と大きくは変わらない。
おすすめの人:高所得者、フリーランス、投資家、経営者
第2位:シンガポール
シンガポールの税制
- 所得税:最高22%(累進課税)
- 住民税:なし
- 相続税・贈与税:なし
- キャピタルゲイン税:なし
- 法人税:17%
- 消費税(GST):9%
メリット:アジアの金融ハブ。英語が通じる。相続税・キャピタルゲイン税がない。
デメリット:ビザ取得が難しい(投資家ビザは数億円必要)。物価が非常に高い。
おすすめの人:超富裕層、アジアでビジネスをしたい人
第3位:マレーシア
マレーシアの税制
- 所得税:最高30%(累進課税)
- 住民税:なし
- 相続税:なし
- 海外所得:非課税(国外源泉所得)
- 法人税:24%
- 消費税:なし(2018年廃止)
メリット:海外所得が非課税。MM2Hビザで長期滞在可能。物価が安い。日本人に人気。
デメリット:MM2Hビザの条件が厳格化。マレーシア国内での所得には課税。
おすすめの人:リタイア層、海外収入がある人、コスト重視の人
第4位:香港
香港の税制
- 所得税(給与税):最高15%
- 相続税:なし
- キャピタルゲイン税:なし
- 配当税:なし
- 法人税:16.5%
- 消費税:なし
メリット:税率が低く、税制がシンプル。金融インフラが充実。
デメリット:政治的な不安定さ。住居費が世界一高い。
第5位:パナマ
パナマの税制
- 所得税:国内所得のみ累進課税(0〜25%)。海外所得は完全非課税
- 相続税・贈与税:なし
- キャピタルゲイン税:海外資産は非課税
- 法人税:国内所得25%(海外所得は非課税)
- 消費税:7%
メリット:属地主義で海外所得が完全非課税。米ドル経済で通貨リスクなし。Friendly Nations Visa(日本は対象国)やPensionadoビザなど、ビザ取得の選択肢が豊富。物価が安い。
デメリット:国内所得には課税される。スペイン語が必要。日本から遠い(米国経由で約20時間)。
おすすめの人:海外収入がある人、リタイア層、物価の安い国で暮らしたい人
シンガポールは税金面では魅力的ですが、ビザ取得のハードルが非常に高い。一方でドバイは、フリーランスビザや投資家ビザなど、比較的取得しやすいビザが用意されています。
税金が安い国ランキング【所得税編】
所得税に絞ったランキングです。
所得税が安い国・ない国
【所得税ゼロの国】
- UAE(ドバイ)
- モナコ
- バハマ
- ケイマン諸島
- バミューダ
【所得税が低い国】
- 香港:最高15%
- シンガポール:最高22%
- スイス:州により異なる(10〜40%)
- マレーシア:最高30%(海外所得は非課税)
税金が安い国ランキング【相続税編】
資産承継を考える富裕層にとって、相続税は重要なポイントです。
相続税がない・安い国
【相続税がない国】
- UAE(ドバイ)
- シンガポール
- 香港
- マレーシア
- オーストラリア
- ニュージーランド
- カナダ
【参考:日本の相続税】
- 最高税率55%
- 基礎控除あるが高額資産には重い負担
ただし、相続税対策で海外移住する場合、相続する側・される側の両方が10年以上海外に住んでいる必要があります。短期の移住では日本の相続税が課税されます。
税金が安い国への移住で注意すべきこと
1. 非居住者の要件
日本の税金を免れるには、日本の「非居住者」になる必要があります。
非居住者の条件
- 日本に住所がないこと
- 日本に1年以上居所がないこと
- 生活の本拠が海外にあること
【注意】
- 家族が日本に残っていると「居住者」と判定される可能性
- 日本に不動産・資産があると判定に影響
- 183日ルールは目安であり、絶対ではない
2. 出国税(Exit Tax)
1億円以上の有価証券等を保有している場合、出国時に含み益に対して課税されます。
- 対象:株式、投資信託、債券等の有価証券
- 税率:約20%
- 注意:売却していなくても含み益に課税
- 暗号資産:現時点では対象外だが、早ければ2027〜2028年にも暗号資産が出国税の対象となる可能性がある
出国税は事前の対策が重要です。移住を決めてから慌てても遅いので、資産が増えてきたら早めに税理士に相談することをおすすめします。
3. 租税条約の確認
日本と移住先の国との間で租税条約が結ばれているか確認しましょう。租税条約により二重課税が防止されます。
日本人におすすめの税金が安い国
総合的に評価して、日本人が移住しやすい税金の安い国は以下の通りです。
日本人におすすめの移住先
【第1位】UAE(ドバイ)
- 所得税・相続税ゼロ
- ビザ取得が比較的容易
- 治安が良く生活しやすい
- 日本との時差5時間
【第2位】マレーシア
- 海外所得が非課税
- 物価が安い
- 日本人コミュニティが大きい
【第3位】シンガポール
- 税率が低い
- ビジネス環境が良い
- ※ただしビザ取得が困難
まとめ:税金が安い国への移住は計画的に
税金の安い国への移住は、適切に行えば大きな節税効果があります。特にUAE(ドバイ)は所得税ゼロ、相続税ゼロ、ビザ取得の容易さから、日本人の移住先として最も注目されています。
この記事のポイント
- 日本は所得税最高55%、相続税最高55%と高税率
- UAE(ドバイ)は所得税・相続税ゼロで最も有利
- シンガポールは税率低いがビザ取得が困難
- 移住には「非居住者」になる必要がある
- 1億円以上の資産がある場合は出国税に注意
- 相続税対策は10年以上の長期計画が必要
税金面で最も有利なドバイへの移住については、ドバイ移住完全ガイドで詳しく解説しています。仮想通貨をお持ちの方はドバイの仮想通貨税制もあわせてご確認ください。
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