「ドバイに移住するけど、医療保険はどうすればいいの?」「保険料はいくらかかる?日本語が通じる病院はある?」
ドバイでは全居住者に医療保険の加入が法律で義務付けられており、有効な保険がなければビザの取得・更新ができません。しかし、保険プランの種類や費用感は日本とまったく異なるため、多くの日本人移住者が戸惑うポイントでもあります。
本記事では、2026年最新の情報をもとに、ドバイの医療保険制度の仕組みからプラン別の保険料相場、医療費の具体的な金額、日本人が利用しやすい病院まで徹底的に解説します。
- ドバイの医療保険制度と加入義務のルール
- 保険プラン(EBP・Enhanced・Comprehensive)の違いと保険料
- ドバイの医療費の具体的な金額例
- 日本人が利用しやすい病院・クリニック
- 日本の海外旅行保険・クレカ付帯保険との違い
ドバイの医療保険は日本の健康保険とは仕組みが大きく異なります。プランの選び方ひとつで、利用できる病院や自己負担額が大きく変わるので、移住前にしっかり理解しておきましょう。
目次
ドバイの医療保険制度|全居住者に加入義務あり
ドバイでは2014年に施行された医療保険法(第11号)により、ドバイに居住するすべてのビザ保有者に医療保険への加入が義務付けられています。さらに2025年1月からは、UAE全7首長国で民間セクター従業員・家事労働者への医療保険が義務化されました。
保険未加入の場合のリスク
- ビザの取得・更新ができない:有効な医療保険の提示が必須
- 罰金:500〜150,000 AED(約2万〜630万円)、繰り返し違反で最大500,000 AED(約2,100万円)
- 医療費が全額自己負担:保険なしでの診察は高額になる
雇用主の義務と個人加入
会社員の場合、雇用主が従業員の医療保険を提供する法的義務があります。多くの企業は最低基準以上のプランを提供しますが、扶養家族の保険が含まれるかは雇用契約次第です。
フリーランス・自営業者の場合、自分で保険に加入する必要があります。DHA(ドバイ保健庁)の基準を満たすプランでなければ、ビザ申請に使用できない点に注意してください。
保険プランの種類と比較(EBP・Enhanced・Comprehensive)
ドバイの医療保険は大きく3つのグレードに分かれます。プランによって利用できる病院の範囲や自己負担率が大きく異なるため、慎重に選ぶ必要があります。
| 比較項目 | EBP(基本) | Enhanced(中位) | Comprehensive(包括) |
|---|---|---|---|
| 年間カバー上限 | 150,000 AED | 50万〜100万 AED | 最大500万 AED |
| 入院の自己負担 | 20%(上限500 AED/回) | 10〜20% | 0〜10% |
| 外来の自己負担 | 20%(上限100 AED/回) | 10〜20% | 0〜10% |
| 処方薬 | 30%(年1,500 AEDまで) | 上限引き上げ | 高い上限 |
| 妊娠・出産 | 対象外 | 待機期間あり(6〜12ヶ月) | 対象(待機期間あり) |
| 歯科 | 対象外 | オプション | 含まれる場合あり |
| 眼科 | 対象外 | オプション | 含まれる場合あり |
| 既往症 | 対象(最長6ヶ月待機) | 対象(待機期間あり) | 対象(待機期間短い) |
| ネットワーク病院 | 限定的 | 中程度 | 広範囲(私立大病院含む) |
EBPは最低限の保険です。日本人移住者の場合、日本語対応のクリニックや大手私立病院を利用したいなら、Enhanced以上のプランを選ぶことをおすすめします。特に妊娠を計画している方は、EBPでは出産がカバーされない点に要注意です。
保険料の相場|個人・家族・フリーランス別
保険料はプランのグレード、年齢、家族構成によって大きく異なります。以下に目安をまとめます。
| プランタイプ | 個人(年額) | 家族4人(年額目安) |
|---|---|---|
| 基本プラン(EBP) | 500〜1,500 AED(約2〜6万円) | 2,600〜6,000 AED(約10〜25万円) |
| 中位プラン(Enhanced) | 3,000〜7,000 AED(約12〜30万円) | 12,000〜28,000 AED(約50〜120万円) |
| 包括プラン(Comprehensive) | 10,000〜20,000 AED(約42〜84万円) | 30,000〜60,000 AED(約126〜252万円) |
| 国際プラン(International) | 20,000 AED〜(約84万円〜) | 60,000 AED〜(約252万円〜) |
フリーランス・自営業者は自費で加入する必要があるため、基本プランで年間1,100〜2,000 AED(約4.6〜8.4万円)、包括プランで年間5,000〜20,000 AED(約21〜84万円)が目安となります。
ドバイの医療費はいくらかかる?具体的な金額例
ドバイの医療費は日本と比較して高額です。保険の重要性を理解するために、主な医療サービスの費用を確認しましょう。
外来(診察料)
| 医療サービス | 金額(AED) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 一般医(GP)診察 | 150〜300 AED | 約6,000〜12,600円 |
| 専門医診察 | 400〜600 AED | 約16,800〜25,200円 |
| 救急外来 | 500 AED〜 | 約21,000円〜 |
| MRI検査 | 1,500〜3,000 AED | 約63,000〜126,000円 |
| 血液検査パネル | 500〜1,500 AED | 約21,000〜63,000円 |
入院・手術
| 項目 | 金額(AED) | 日本円換算 |
|---|---|---|
| 病室代(1日) | 1,000〜6,000 AED | 約42,000〜252,000円 |
| 盲腸手術+1泊入院 | 約30,000 AED | 約126万円 |
| 自然分娩 | 10,000〜15,000 AED | 約42〜63万円 |
| 帝王切開 | 18,000〜30,000 AED | 約76〜126万円 |
保険なしの場合、入院前に高額のデポジット(保証金)を要求されるケースが一般的です。適切な医療保険に加入していれば、ネットワーク病院で保険証を提示するだけでキャッシュレス診療が受けられます。
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日本人が利用しやすい病院・クリニック
ドバイには日本語対応の医療機関がいくつか存在します。保険プランを選ぶ際は、これらの医療機関がネットワーク内に含まれているかを必ず確認しましょう。
| 医療機関 | 特徴 | 日本語対応 |
|---|---|---|
| さくらクリニック(SAKURA Medical and Dental Clinic) | DHCC所在。中東唯一の日系医科・歯科クリニック。2024年に増床リニューアル | 日本人医師常駐 |
| Aster Hospital | 大手病院チェーン。日本人内科医・産婦人科医が勤務 | 日本人コーディネーター在籍 |
| American Hospital Dubai | 日本人利用多数の私立総合病院。24時間救急対応 | 英語(通訳手配可) |
| Mediclinic City Hospital | DHCC内の大型私立総合病院。24時間対応 | 英語(通訳手配可) |
さくらクリニックは日本人医師が常駐している貴重な存在です。保険プランを選ぶときは、さくらクリニックや普段使いたい病院がネットワーク内に含まれているかを必ずチェックしましょう。プラン次第でアクセスできる病院が大きく変わります。
主要保険会社の特徴と選び方
| 保険会社 | 特徴 |
|---|---|
| Daman Health | UAE最大手。EBPから包括プランまで幅広い。慢性疾患・妊娠カバーあり |
| Sukoon Insurance(旧Oman Insurance) | 1975年設立。EBPは635 AED〜。最大500万AEDカバーのプランあり |
| GIG Gulf(旧AXA) | 国際医療保険にも対応。Damanと提携 |
| Oriental Insurance | 1960年設立。個人・家族・企業向けプランを幅広く提供 |
| 東京海上ドバイ支店 | 日本語で相談可能な保険代理店。日本人駐在員・移住者に人気 |
保険選びの3つのポイント
- ネットワーク病院の範囲:利用したい病院(日本語対応クリニック含む)がカバーされているか
- カバー範囲と自己負担率:特に妊娠・出産、歯科、既往症のカバー有無
- 年間カバー上限:入院手術の可能性を考慮し、十分な上限額のプランを選ぶ
日本の海外旅行保険・クレカ付帯保険との違い
日本の保険でドバイの医療費をカバーできないか考える方も多いですが、重要な違いがあります。
| 比較項目 | ドバイ現地保険 | 海外旅行保険 | クレカ付帯保険 |
|---|---|---|---|
| 長期利用 | ビザ期間中有効 | 90日〜1年 | 最長90日 |
| ビザ取得要件 | 満たす | 満たさない | 満たさない |
| キャッシュレス診療 | ネットワーク病院で可能 | 提携病院で可能 | 原則立替→事後請求 |
| 既往症カバー | 対象 | 通常対象外 | 対象外 |
| 妊娠・出産 | プランにより対象 | 対象外が多い | 対象外 |
ドバイに移住(居住ビザ取得)する場合、クレカ付帯保険や海外旅行保険だけではビザ要件を満たせません。必ずDHA準拠の現地医療保険への加入が必要です。ただし、移住初期の補完として併用することは可能です。
医療保険で失敗しないための注意点
1. 妊娠・出産の待機期間に注意
EBPでは妊娠・出産はカバー対象外です。Enhanced以上のプランでも6〜12ヶ月の待機期間が設定されることが一般的です。妊娠を計画している場合は、移住直後から包括プランに加入することを検討してください。
2. プリアプルーバル(事前承認)を忘れない
入院や高額な検査・手術は、事前に保険会社の承認(プリアプルーバル)が必要です。緊急時を除き、事前承認なしで受診すると保険適用外になるリスクがあります。
3. 雇用主提供の保険内容を精査する
雇用主が最低限のEBPしか提供していない場合、自費で上位プランへの切り替えやアップグレードを検討しましょう。扶養家族が含まれるかどうかも要確認です。
4. 保険とビザの連動を理解する
ドバイでは保険とビザが連動しています。保険が失効するとビザにも影響するため、更新時期の管理は非常に重要です。
日本語で保険の相談をしたい方は、東京海上ドバイ支店に問い合わせるのが安心です。複数のプランを比較検討し、自分の状況に最適な保険を選びましょう。
加入手続きと必要書類
ドバイの医療保険への加入手続きは比較的シンプルです。
必要書類
- パスポートのコピー
- エミレーツID(または申請中の証明)
- ビザのコピー
- パスポートサイズの写真
加入の流れ
- 会社員:雇用主が手続きを行う。プランの内容を確認し、必要に応じてアップグレードを依頼
- フリーランス・自営業者:保険会社または代理店に直接申込み。オンラインで最短1日で完了
- 扶養家族:スポンサー(配偶者等)を通じて申込み。扶養家族別途の保険料が発生
まとめ
ドバイ医療保険のポイントまとめ
・ドバイでは全居住者に医療保険の加入が法律で義務
・EBP(基本)→ Enhanced(中位)→ Comprehensive(包括)の3段階
・EBPでは妊娠・出産・歯科がカバーされない
・日本語対応のクリニック(さくらクリニック等)の利用にはEnhanced以上が安心
・クレカ付帯保険や海外旅行保険ではビザ要件を満たせない
・東京海上ドバイ支店で日本語相談が可能
ドバイの医療水準は世界的にも高く、適切な保険に加入していれば安心して生活できます。保険プランの選択は、ドバイでの生活の質を大きく左右する重要な決断です。
ドバイ移住の全体像についてはドバイ移住完全ガイドもあわせてご覧ください。また、ドバイのビザ制度についても関連記事で解説しています。
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