BVI法人設立に必要な手続きとコツ|デメリットや注意点もあわせて解説!

BVI法人設立に必要な手続きとコツ|デメリットや注意点もあわせて解説!

世界では法人税が課税されないタックスヘイブンが存在します。中でも注目を集めているのがヴァージン諸島で設立できる「BVI法人」です。

日本から見るとヴァージン諸島はあまり関わりのない地域に見えますが、実は節税対策としてBVI法人を設立する個人・法人が一定数存在します。

本記事ではこのBVI法人について、設立に必要な手続きやコツ、成功のポイントなどについて詳しく解説していきます。BVI法人に興味がある方、節税対策を行いたい方はぜひ最後までご覧になってください。

目次

BVI法人の基本情報

BVI法人とは、「British Virgin Islands(イギリス領ヴァージン諸島)」で設立登記された法人です。ヴァージン諸島は50以上の島々で構成されており、人口は約3万人ほどです。

ヴァージン諸島は、各種税金が課されない「タックスヘイブン」の1つです。

このため、BVI法人は条件を満たすと完全非課税となります。BVI法人が完全非課税となるためには、「ヴァージン諸島域内で、法人活動を一切しない」と宣言する必要があります。

BVI法人は非課税のメリットがありますが、法人活動の場所には注意が必要ですね。

ヴァージン諸島域内で法人活動を行った場合は、純利益の20%を法人税として毎年納めなければなりません。ヴァージン諸島域内で法人活動をせず、外国地域で法人活動を行えば完全非課税となります。

BVI法人のメリットとデメリット

次にBVI法人のメリット・デメリットについて具体的に解説していきます。BVI法人を設立する前に、どのようなメリット・デメリットがあるのか把握しておきましょう。

メリット

BVI法人のメリットとして、下記の5点が挙げられます。

  • 会計監査、税務申告が義務付けられていない
  • 維持コストが安い
  • 取締役会の開催義務がない
  • 登記内容の機密保持性が高い
  • 資本金が公表されず、世界中で銀行口座が開設できる

前述した通り、ヴァージン諸島域内で法人活動を行わない場合は完全非課税となります。これに伴い、会計監査・税務申告も義務付けられていません。監査や税務申告の労力を省けるので、人件費が外注費などの維持コスト削減にも繋げられるでしょう。

またBVI法人には取締役会の開催も義務付けられていません。取締役会は業務執行に関わる意思決定機関です。取締役会の開催があると、取締役が集まって各種業務を決定する必要があります。取締役会の開催がなければ、スムーズに意思決定を行うことが可能です。

さらにBVI法人は登記内容の機密保持性が高い点もメリットになります。会社の内部情報が一般人に見られることはありません。資本金の額も公表されないため、会社の規模も把握されずに済みます。

会社に関する情報の公開がないため、うまく活用すれば競争上のアドバンテージを保つことができますね。

デメリット

BVI法人のデメリットとして、下記の2点が挙げられます。

  • 現地法人を設立する際に一定の手続きが必要
  • 税務上、現地法人において生じた欠損金に関しては、日本の親会社の課税所得と相殺不可

まずBVI法人を設立するためには、一定の手続きが必要になります。法人設立の具体的な手順については後ほど詳しく解説しますが、英語での対応が必須になります。具体的には必要書類を英語で作成したり、現地の担当者と英語でやり取りを行います。

また法人設立に関して専門的な知識が必要な部分もあるため、すべて自分で行うのはなかなか難しいです。実際にBVI法人を設立する際は、海外法人の設立をサポートしてくれる専門家・専門業者に依頼した方が良いでしょう。

またBVI法人において、税務上で生じた欠損金に関しては日本の親会社の課税所得と相殺できません。あくまでもBVI法人内での欠損金という扱いになります。

BVI法人の税制について

BVI法人はヴァージン諸島域内でビジネスを行う場合、純利益の20%の法人税が課されます。ヴァージン諸島域外で得た収益であれば完全非課税になりますが、諸島域内でビジネスを行う場合だと節税メリットはほとんどありません。

とはいえ、BVI法人を設立して諸島域内でビジネスを行うケースは少数派といえます。ルールに沿って法人活動を行えば法人税は課されないのでご安心ください。

BVI法人設立の基本手順

それでは実際にBVI法人を設立する基本手順について確認していきましょう。

BVI法人設立の基本手順は下記の流れになります。

  • 法人住所の選定
  • 代表者の選定
  • 株式の発行と議決権の付与
  • 資本金の準備
  • 法人設立申請書の提出
  • 議決権の作成

法人住所の選定

まずは法人住所の選定を行います。法人住所に関しては、ヴァージン諸島域内の住所を設定しなければなりません。ただ、実際の法人活動に関しては登記上の住所とは別のところで実施可能です。

代表者の選定

次に法人の代表者(取締役)を選定します。代表者は18歳以上であれば国籍・居住地は問われません。また代表者として法人を設定することもできます。

株式の発行と議決権の付与

代表者を選定したら、次に株式の発行・議決権の付与を行います。議決権の付与対象となる株主は、年齢18歳以上であれば国籍・居住地は問われません。代表者の選定と同様に、法人を株主として設定することもできます。

資本金の準備

株式の発行・議決権の付与を完了したら、資本金の準備を行いましょう。BVI法人の資本金は、1USDから設定可能です。通常は50,000USDで資本金が設定されるケースが多いです。これは資本金が50,000USDを超えると法人登録税が高くなるためです。

BVI法人の資本金設定では、実際に金額を払い込む必要はありません。資本金の通過に関しては、米ドル以外にも日本円・ユーロなどから選択できます。

法人設立申請書の提出

資本金の準備が完了したら、次に法人設立申請書を提出します。法人設立申請書には、会社名や株主情報、設定した資本金額など各種情報を記載する必要があります。

英語での記載が必須ですので、不安がある場合は専門業者に設立申請書の作成を依頼するのがおすすめです。

議決書の作成

法人設立申請書の提出が完了したら、議決書の作成を行いましょう。議決書は、BVI法人設立後の第一回議事録という形で作成します。

議事録には、議決の日時や場所、株主などの基本情報に加えて、創立事項や定款承認など法人設立に至って決定したことを記載しましょう。こちらも英語での作成が必要になるので注意してください。

事例から見るBVI法人設立における成功のポイント

BVI法人設立の事例としては、国や地域にとらわれないインターネット系の事業が挙げられます。インターネット系の事業であれば、ネット環境さえあれば世界中どこでも事業展開できます。このため、BVI法人を設立しつつ自国でビジネスを展開しやすいです。

BVI法人はヴァージン諸島域外で法人活動を行わないと、税金非課税の恩恵が受けられません。BVI法人の設立を成功させるためには、必ずヴァージン諸島の域外で無理なく展開できるビジネスを選択しましょう。

BVI法人の活用法

次にBVI法人の活用法について確認していきましょう。

BVI法人の活用法として、下記の2つが挙げられます。

  • 海外進出の手段として
  • 資産管理の方法として

それぞれ詳しく解説していきます。

海外進出の手段として

BVI法人は海外進出の手段として活用できます。BVI法人は他のタックスヘイブン地域の法人と比較して設立のハードルが低いです。

各種情報の設定や書類作成・提出は必要になりますが、資本金の払い込みなどもないため、スムーズに法人を設立しやすいです。初めて海外進出方法として、BVI法人の設立は最適といえるでしょう。

資産管理の方法として

資産管理の方法としても、BVI法人の設立はおすすめです。BVI法人はヴァージン諸島域外でビジネスを行っても問題ありません。むしろ域外でビジネス活動をした方が、非課税の恩恵を受けられます。BVI法人をベースにしてビジネスを行えば、各種税金の出費をゼロにすることが可能です。

税金の出費は、企業規模が大きくなるほど金額が大きくなりやすいです。BVI法人を活用すれば、税金を押さえて効果的に資産管理ができます。節税対策面でBVI法人を利用しない手はありません。

まとめ

BVI法人は、タックスヘイブンのイギリス領ヴァージン諸島で設立可能な法人です。ヴァージン諸島の域外で法人活動を行うことで、完全非課税が適用されます。会計監査や税務申告の手続きも必要ありません。

また登記情報の機密性も高いため、一般の人にBVI法人の情報を知られる可能性も低いです。

BVI法人を設立するためには、法人情報の設定や書類作成などが必要になります。自身で設定・作成するのが難しい場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。専門業者に依頼すれば、費用を支払うのみで各種手続きを代行してくれます。

依頼費用に関しては専門業者ごとに異なるので、それぞれ比較した上で選定しましょう。

本記事の内容を参考にして頂き、BVI法人について理解を深めて頂けると幸いです。

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この記事を書いた人

・ドバイ法人Logical XのCOO
・法人設立/海外移住サポートを提供中
・東京大学在学中にインフルエンサービジネス会社を創業。2022年に同社を売却、その後ドバイに移住しLogicalX FZCOに参画

東大在学時に18歳でインフルエンサービジネス会社を創業。その後2022年に同社をは東証プライム上場企業に売却。

その後ドバイに移住し、2社目のLogical Xを共同創業し、COOとして事業運営に当たる。

https://logicalx.co/

1社目に引き続き、YouTubeマーケティングに特に強みを持ち、YouTubeメディアを起点として

・ドバイ移住/法人設立/不動産売買仲介事業
・英語圏向けSEO/YouTube 不動産メディア事業
・YouTube受託事業

などを展開。

加藤宗士Facebook:https://www.facebook.com/KatoSohshi/

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